「借地権」「築古」「旧耐震」物件の買取事例

【対象物件】


立地:北区赤羽

建物種別:築古一戸建(旧法借地権)


今回ご紹介するのは、赤羽駅から歩いて行ける住宅街にある、土地を借りている「借地権」という権利の一戸建てです。1960年ごろに新築された、かなり年季の入った旧耐震物件です。

この物件は、売りたいと思っても、土地の持ち主である地主さんの許可がもらえないという、とても困った問題を抱えていました。持ち主の方は、数年前から売ることを考えて、地主さんに許可をお願いしていたのですが、とくに理由もなく許可してくれなかったそうです。

借地権の物件は、普通は売るときに地主さんの許可が必要です。もしも勝手に他の人に売ってしまうと、地主さんとの間で結んだ借地契約書に違反することになり、土地を借りる権利がなくなってしまう危険性があります。

裁判所を通して売買する方法(借地非訟)

このような状況で、私たちホームワークは、最後の手段とも言える「借地非訟」という手続きを使って、物件を売買する方法をご提案し、実際にそれを行いました。

借地非訟というのは、借地権について、普通なら地主さんにもらう色々な許可がもらえない場合に、地主さんの代わりに裁判所が許可を出す手続きです。土地を借りている人が、地主さんから不当ないやがらせを受けているような場合に、その人を守ってくれる、ありがたい制度です。

しかし、この「借地非訟」にも、いくつか問題があって、実際には簡単には使いません。なぜなら、①弁護士さんにお願いする費用がかかる、②手続きに1年~1年半くらい時間がかかってしまう、③この手続きをした物件は、トラブル物件とみなされるからか、銀行がなかなかお金を貸してくれない、という問題があるからです。


このような問題を乗り越えてまで、その物件を買いたいと考える人は、なかなかいません。

売買完了後、今の状態

実際に1年ちょっとかけて借地非訟による裁判所の許可を得た後、当社はこの一戸建てを買い取りました。もとの売主様は、ようやく売却により換金できたので、とても感謝していただくお取引になりました。

あれから5年ほど経ちましたが、地主様には淡々と地代を支払い続けています。とくに会話はありませんので、当時なぜ地主様が許可を出さなかったのかは分からないままですが、もはやそれを知る必要もないと思っています。少なくとも今は、地主と借地人である当社は正常に取引ができており、関係は良好ですから。

専門家のコメント

本件は、旧法借地権付きの築古戸建であり、さらに地主様から譲渡承諾を得られないという、非常に難易度の高い案件でした。借地権は建物所有者様にとって大切な財産ですが、売却には地主様の承諾が必要となることが多く、承諾が得られない場合、通常の不動産売買として進めることは簡単ではありません。

 

今回は、地主様との話し合いだけでは解決が難しかったため、借地非訟の手続きを利用して売買を進めました。ただし、借地非訟は弁護士費用や手続き期間がかかるうえ、金融機関の融資も受けにくくなるため、一般の買主様や不動産会社にとっては、かなりハードルの高い方法です。

 

当社では、借地権に詳しい弁護士のサポートを受けながら、売主様と売買契約を締結し、約1年にわたる手続きを経て買取を完了しました。銀行融資に頼らず、自己資金で買取を行う体制があるからこそ、時間のかかる案件でも腰を据えて取り組むことができたと思います。

 

借地権の売却では、地主様との関係や承諾の有無によって、進め方が大きく変わります。地主様の承諾が得られないからといって、必ずしも売却を諦める必要はありません。今回の物件は、専門家と連携し、適切な手続きを踏むことで、難しい借地権でも売却を実現できた事例だと考えています。

 

ホームワーク株式会社

課長 宅地建物取引士 吉田健太

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