【対象物件】
立地:栃木県宇都宮市
建物種別:一棟マンション(総戸数25戸)
今回ご紹介するのは、宇都宮駅の賑やかな繁華街のすぐ近くにある、立地の良いワンルームマンションです。私たちの親しい賃貸管理会社の方から、「場所はすごく良いのに、それ以外がちょっと問題あって、もしもお金をかけてキレイにしてくれたら、満室にできる物件です」と相談を受けたのが、このマンションでした。
管理が行き届かず、ボロボロになっているマンション
問題というのは、具体的には、外壁やマンションの共用部分の塗装が長い間されていなくて見た目がとても汚い、ゴミ箱が壊れていて近所の人も勝手に使うので臭いがひどい、部屋の中も全くお金をかけていないので貸せる状態になっていない、など、たくさんありました。その結果、全部で25部屋あるうち、なんと21部屋も空いているという状態だったのです。
持ち主が国の管理、新しい投資がされず
なぜこんなに状態が悪くなってしまったかというと、このマンションの持ち主が、相続財産管理人、つまり相続する方がいないので、実質的な所有者が国だったからです。相続放棄された不動産なので、弁護士さんが国の代わりに管理していましたが、新しい設備を入れたり、積極的に修理したりすることは全くありませんでした。
再生できると判断し、思い切って買取
私たちホームワークは、ボロボロの物件をキレイにすることが得意なので、「これはチャンスだ!」と考えました。すぐに色々な工事の業者さんと一緒に現地を何度も調べて、大規模なリフォームの計画をしっかりと立てた上で、このマンションもきっと再生できると判断し、買い取ることにしました。とても手のかかる物件だと思いましたが、そんな物件だからこそ、やりがいを感じられ、私たちの不動産ノウハウを向上させてくれたりします。
大規模リフォームで、魅力的なマンションに大変身
私たちはこのマンションを買った後、すぐに、
外壁を塗り直す
廊下や駐車場など、みんなが使う部分を塗り直す
屋上の防水工事をする
全ての階に防犯カメラを設置する
大きなゴミ箱を設置する
新しい郵便ポストと宅配ボックスを取り付ける
インターネットを無料で使えるようにする
空いている部屋の内装を全部リフォームする
という工事を、短い期間で一気に終わらせました。空いている部屋の一部は、猫を飼っている人に喜んでもらえるように、キャットウォークやキャットタワーを付けたり、ペット用の壁紙や床材を使ってみたりしました。さらに、今までボロボロだったマンションのイメージを新しくするために、マンションの名前も変えました。
これらの工事によって、1978年に建てられた古いマンションは、見た目が全て新しくなり、たくさんの人に興味を持ってもらえる物件に生まれ変わりました。ちなみに、このマンションの大規模なリフォームにかかった費用は、マンションを買った値段よりも高くなりました。
そして、大規模なリフォームの結果、25部屋中21部屋も空いていた状態から、どんどん入居者が増えていき、最終的にはちょうど1年後、全ての部屋が埋まりました。もともと場所は良かったので、建物の問題点を解決することで、皆さんに喜んで住んでいただけるマンションになったのです。
専門家のコメント
本件は、立地は非常に良い一方で、建物の管理状態が悪く、25戸中21戸が空室という、かなり低稼働の一棟マンションでした。外壁や共用部、ゴミ置き場、室内設備など、改善すべき点が多く、一般的には買取後の工事費や空室リスクを考えて、慎重にならざるを得ない物件だったと思います。
しかし、不動産は立地の良さが大きな価値になります。今回は、宇都宮駅近くの繁華街に近いという強みがあったため、建物の問題点を一つずつ改善すれば、十分に再生できると判断しました。実際に、外壁塗装、屋上防水、防犯カメラ、宅配ボックス、無料インターネット、室内リフォームなどを一気に行うことで、物件の印象は大きく変わりました。
特に、単に古くなった部分を直すだけではなく、ペット対応の部屋をつくるなど、入居者様に選ばれる工夫を取り入れたことも満室につながった要因だと思います。結果として、21戸の空室があった状態から、約1年で満室稼働まで回復させることができました。
旧耐震基準で、管理状態が悪く、空室が多い物件であっても、立地や需要を見極め、必要な投資を適切に行えば、再生できる可能性があります。今回の物件は、低稼働の一棟マンションでも、手をかけることで資産価値を高められることを実感した事例です。
ホームワーク株式会社
課長 宅地建物取引士 新井智也